Take Me To Your Heaven – Wilson Brothers|さわやかな幸せの余韻で。

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≋ Gentle Waves no.10 ≋

Take Me To Your Heaven – Wilson Brothers
Take Me To Your Heaven(Wilson Brothers)の、爽やかな夏のドライブやロマンチックな雰囲気をイメージした画像と英詩

Prelude|やさしい風が、心にふれるころ
glowin’, growin’――愛がふくらむことば

gettin’ lazy――午後の光にとけていく
Coda|天国は、こんな午後の中に

Prelude|やさしい風が、心にふれるころ

夏の入り口、やさしい風が心にふれるころ。

Wilson Brothersが届けたこの一曲は、
“天国へ連れていって”なんて言葉を、こんなに自然に、軽やかに歌った。

ギターも、コーラスも、空の色みたいにやさしく重なって──

この曲を聴くと、ふと目を閉じてしまうのは、
そのハーモニーに心がふわっと浮かんでいくからだと思う。

Koana
きっと、それぞれの音が、
誰かの名前じゃなく、“想い”で重なり合っているからだとおもうんだ。

glowin’, growin’――愛がふくらむことば

Don’t you feel the love light, glowin’, growin’ deep inside?

やわらかく連なることばの響きが、
聴くたびに胸の奥をあたためてくれる。

glowin’, growin’”のくり返される音が耳に心地よく、この重なりが、
deep inside(心の奥深く)” という言葉にもぴったりとつながる。

愛情や幸せが、しずかに、たしかに、
内側からふくらんでいく様子を描き出しているように感じた。

ふたりの声が描くハーモニーは、
まるで“愛の光”そのものみたいで。
聴いているだけで、心が満たされていく。

gettin’ lazy――午後の光にとけていく

I’m gettin’ lazy but as long as I’m with you, my darlin’ I don’t mind losin’ track of time

この一節にふれたとたん、
肩の力がすっと抜けて、
まるで、午後の光のなかに沈んでいくようだった。

ふたりの声が、そっと重なって、
とろけるようにひとつの響きになる。

lazy――
その言葉が、こんなにもやさしく響くなんて。
まるで、陽だまりのなかでまどろむみたいに。
ふたりの声が包み込んでくれるから、
心が、ゆっくりと、とけていく。

気づけば、時間の感覚さえ遠のいて、
ただ心だけが、静かに漂っているようだった。

なにかをしなくても、
言葉がなくても、
ただそばにいられるということ――
それだけで満たされていく感覚があった。

でもその甘さの奥には、
少しだけ、言葉にならないせつなさがあって。

きっと、こんな時間が永遠じゃないと、
どこかで知っているからなんだと思う。

Coda|天国は、こんな午後の中に

なぜだろう。
この曲を聴いていると、
“天国に連れていって”なんて言葉が、
少しも大げさじゃなく思えてくる。

それくらい、甘くて、やさしくて。
それくらい、せつなくて、美しい。

Wilson Brothersが描いた “天国” は、
遠くにある場所じゃなくて、
やわらかな音のなかに、すでに存在していたのかもしれない。

その余韻が、いまも心の奥で、
小さな波のようにゆれている。

Koana
歌声とギターがふれている時間が、
そのまま、心の深いところにしずかに届いてくる。
そんな瞬間が、たまらなくすきなんだ。

🎧 1979年。
デビュー作にして、極上のハーモニーを届けた一曲。
空にとけるギター、やわらかく重なる声──
“天国”は、きっとこんな午後にあるのかもしれない。

Take Me To Your Heaven – Wilson Brothers

・Year: 1979
・Album: Another Night
・Genre: AOR/Soft rock
・Writers: Steve Wilson, Kelly Wilson
・Guest Musicians: Steve Lukather, Ernie Watts and other talented musicians.

🌊 Another gentle wave is waiting…
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