「99」と「Wait For Me」──名前のない孤独と、信じる気持ち

Echo Duetsへ戻る

∞ Echo Duets no.2 ∞

届かない想いと、待っている誰か

Prelude|はじまりの“ひとりごと”
Verse 1|「99」:誰にも届かない場所で

Verse 2|「Wait For Me」:それでも、想いは届くと信じたい
Coda|今も変わらず、誰かを想っている

💭Prelude|はじまりの“ひとりごと”

X(旧Twitter)での発信を始めてまだ間もないころ。
目に見える反応は少なく、「誰にも見られていないのかもしれない」と感じていた。

それでも、「最初はこんなものだ」と自分に言い聞かせて、
丁寧に画像をつくり、言葉を添え、さざ波を送るように投稿を続けていた。

見えない海に声を投げかけるような、ちいさな始まり。

そのとき選んだ曲は、TOTO「99」
選曲は、意図的なものではなかった。

ただ、その前の曲「Take Me to Your Heaven」(記事にリンクします)
でTOTOのギタリストが音を添えていたことを知り、
その流れでTOTOに手が伸びていた。

次に選んだHall & Oatesの曲も、心が自然と向かう先だった。
けれど不思議と、「書いてみたい」と思わせてくれるものがあった。

あとになって気づく――
それが、いま感じていた気持ちにぴったり重なっていたのだと。

🎵 Verse 1|「99」:誰にも届かない場所で

「誰にも気づかれていないのかもしれない」
Xを始めてしばらく経ったころ、そんな気持ちがふとよぎった。

それはまるで、TOTOの「99」のフレーズのようだった。

They don’t know who I am
——そこにいても、気づかれていない感覚。
I never thought it would happen
——まさか、自分がこんなふうになるなんて思っていなかった。

たしかにそこに世界は広がっているのに、
見えない壁が立ちふさがっているような――。

あの曲の主人公のように、わたしも、
誰にも届かない空間で、言葉を投げ続けていたのかもしれない。

届かないかもしれない。
それでも、想いはそこに、確かにあった。

むなしさに揺れながらも、
「誰かに届けたい」という気持ちは、変わらなかった。

🎧 Verse 2|「Wait For Me」:それでも、想いは届くと信じたい

少し時間が経ち、次に選んだのがHall & Oatesの「Wait For Me」。
あの曲には、届かない想いのその先に、“信じること”が描かれていた。

But you got a lot to learn if you think that I’m not waiting for you
—— “待っていないと思っているなら、君はまだ分かっていないよ。”

誰にも届いていないかもしれない。
それでも、「待っている誰か」がいるかもしれない。

もしかしたら、ラジオを聴こうとしているその人は、
まだチューニングの真っ最中なのかもしれない。

――焦らないでいいのかもしれない。
この曲が、そう教えてくれたような気がした。

そうして、「Please wait for me」というフレーズが、
今の自分の願いと重なったように感じた。

🕊️ Coda|今も変わらず、誰かを想っている

はじめから、たくさんの人に見てもらえるなんて思っていなかった。
けれど、やっぱり――どこかで、届いてほしいと願っていた。

反応がなくても、孤独でも。
それでも言葉や音楽を綴るのは、
きっと、“誰かを想っているから”に他ならない。

誰にも届かないかもしれない。
でも、もしかしたら、
どこかでそっと待ってくれている人がいるかもしれない。

そう思える今は、ほんの少しだけ、あたたかい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA