何かを手放すたびに、 新しいぬくもりが、生まれていく。
風が冷たくなるほどに、 人のあたたかさが沁みてくる。
音が消えたあとに、 ほんとうの余韻が残る。
ゆれる光が、 過ぎゆく季節を包みこむ。
ぬくもりを求めて、 人は、やさしさの方へ歩いていくのかもしれない。
真っ赤な夕焼けが、 こころまでもそっと染めていく。